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2023年 沖縄カレンダープレゼント!! 坂本希和子さんが紅型で描く沖縄の1年(後編)

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はいさい!
沖縄シークヮーサー本舗の仲村です。

前回に引き続き
沖縄の伝統工芸品、紅型(びんがた)をご紹介します。

前回は紅型染めができるまでを紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください(*^^*)

前編はコチラから

さて今回は「紅型制作にはかかせない、ちょっと不思議な道具」をご紹介します!
そして紅型作家の坂本希和子さん
「紅型の魅力」についてお聞きしました!

■おさらい~紅型(びんがた)とは~

前編を見ていない方のために簡単にご説明します(^o^)/

紅型は14世紀頃の琉球王朝時代から
受け継がれてきた沖縄を代表する染め物です。

最大の特徴は「鮮やかな色彩」の美しさ!
中国や東南アジアの影響をうけた色彩は
他の染め物にはみられない鮮烈な華やかさがあります。

■型彫りの下敷きに使うのは、え?豆腐?

色彩や模様など独特の美しさがある紅型ですが
染めに使う道具も独特なんです( ゚д゚ )!!

ここでは紅型染めの工程の中で
ひときわ異彩を放っている不思議な道具をご紹介します。

それがこちら、ルクジュー

型紙を彫るときに下敷きとして使われているものなんですが
これの正体、なんだと思いますか?

前編をみた方は覚えているかもしれませんが、
なんとこれ豆腐を乾燥させて油につけたものなんです!

そう、豆腐なんですよ( ゚д゚ )

興味深かったので坂本さんに詳しく教えていただきました!

― なんで下敷きがこれ(ルクジュー)なんですか???

「型紙を彫るとき突き刺すように彫るので、普通のカッターマットだと反発が強く刃が折れるんですよ。ある程度の厚みと弾力が必要。それに適度に油分があるので、刃を錆びから守ってくれます」

― そもそもなんで豆腐??

「もともとルクジューは還暦のお祝いで食べるものだったんですが、なんでそれを下敷きにしたのか。経緯は謎です(笑)いろいろ丁度良かったんでしょうけど。発想が凄いですよね」


▲コチラ、坂本さんの手作り!

― もしかして…これ手作りですか?

「もちろんです。売っていないので自分たちで豆腐を乾燥させて作ります。カビないように毎日豆腐を拭いて、完成するのに1~2ヶ月くらいかかりますよ」

― どれくらい使えますか?

「使う頻度によりますが、だいたい半年~1年はもちます。
型彫りすると表面がポロポロと崩れてくるので、表面をカンナで削って厚さ1cm程度になるまでは使えますよ。放置するとカッチカチに乾燥しちゃうので、使うたびに油を入れた容器に戻します。」

― 作るのも管理も大変ですね~( ゚д゚ )

「紅型って道具や材料を作るとこから一つの工程なんですよ」

他にも作ってる道具があるんですか!?見たい!!

■紅型は作業道具を自作するところからはじまる!

ルクジュー以外にも手作りしているものがあるとのことで、いくつか紹介してもらいました!

これは型彫りに使う小刀、シーグ

▲坂本さんのシーグ

「私のは、デザインカッターの刃を研いで、箸を切ったものに紐で固定しています。シーグって刃の先が細く湾曲しているんですけど、これが職人それぞれ自分に合った角度があるんで、自作しています」

お箸を使うのは「手にしっくり馴染んで持ちやすいから」なんですって(^o^)

ほかにも防染に使う糊(のり)や、
色の定着を促す豆汁(ごじる)も毎回作っているそうです。
※豆汁とは豆乳のこと。


▲豆汁を顔料にまぜて使う。大豆のタンパク質には色を定着させる役割がある。

― 豆汁って豆乳のことですよね?市販の豆乳では代用できないんですか!?

「使えはするけど、生地の種類に合わせて濃度をかえるので、自分で(大豆と水の分量を)調整して作ったほうが使いやすいんです」

― やっぱり「昔からのやりかたが紅型にあっている」ということでしょうか?

「そうですね、ルクジューも代わりになるものはあるんですが、使い心地が違うので、使ってる職人さんは少ないです。もとからあるやり方が1番いいですし、だからこそ今も紅型が残っていると思います」

古くから使われている道具には
先人の知恵や工夫がつまっていて、
それらを超えるものや方法はないとのこと。


▲色差しに使う筆も、生地に合わせて毛足の長さを調整している。

紅型は色彩の鮮やかさや美しさなどが注目されますが、受け継がれてきた技法や
それらを守り受け継いでいく職人さんたちの姿にも魅力を感じます(^^)

■坂本希和子さんが思う「紅型の魅力」

今回、紅型について教えてくださった
坂本希和子さんに「紅型を志したきっかけ」や
「紅型の魅力」についてお聞きしました。

坂本さんの紅型の原点。
それは「子供の頃、祖父母がいる石垣島を初めて訪れた時の感動」とのこと。

「自然の色彩や太陽の光の強さですね。景色がとにかく鮮やかで感動しました。」

― 紅型に惹かれた理由は?

「紅型って『色鮮やかな沖縄の空気感』を表現しているものだなって思うんです。
紅型に使う顔料は生地に馴染みにくい分生地の表面で光を反射するんです。
沖縄の強い光の中でしっかり色を跳ね返すから王様とかが着て華やかに飾り立てられる衣装になる。
そして様々な国の技法や模様、色使いをふんだんに取り入れてチャンプルーしている。交易が盛んだった沖縄だからこそ生まれたもの。そういうところに惹かれました」

※チャンプルー…沖縄の方言で「ごちゃまぜ」という意味

― 最後に坂本さんが思う「紅型の魅力」とは?

「私自身が惹かれた部分でもあるんですが、やっぱり「色鮮やかな染め物である」ということ。伝統工芸ってものすごく時間がかかるんです。ものすごく手間がかかっているのに、完成した紅型はそうみせない、そう感じさせない。それくらい鮮やかで華やか。そこが魅力だと思います。」

― 坂本希和子さん、ありがとうございました!

いかがでしたか?
沖縄の伝統工芸品である
紅型についてご紹介しました!
少しでも紅型の魅力が伝われば幸いです。

今回、坂本希和子さんに作っていただいた紅型を使って2023年のカレンダーを作りました!

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1万円以上購入された方へプレゼントしていますよ(^^)
年末セールは12月22日まで開催しています。
この機会をお見逃しなく!!

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※ご注意
「オキトク特製カレンダー2023」は
紅型染めをした作品をカレンダーに転写したものです。
紅型の生地そのものではございません。

■坂本希和子さんプロフィール


高知県出身
沖縄県立芸術大学 大学院工芸専修

幼少期より母親の生まれた
石垣島で過ごすことが多く、
南国の豊かな自然と鮮やかな色彩に
感動したことが原体験となる。
自分の体験した感動を表現するため紅型を志す。

―受賞歴―
・2022年 琉球びんがたネクストデザインコンペティション グランプリ
・第31回 りゅうぎん紅型コンテスト 大賞
など他多数

現在は知念紅型研究所に勤務。

[リンク:坂本さんインスタ]

[リンク:りゅうぎん紅型コンテスト]

[リンク:第1回琉球びんがたネクストデザインコンペティション]

紅型ができるまでを紹介している前編はコチラから

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